副検事になるための法律講座

そんなブログ沢山ありそうですが…

刑法その6(令和5年答案構成)

1 せっかく問題を提供いただいたので、やってみました!いつものとおり、「麓から3号目までを登るイメージ」「知らない問題を解くように」「問題点の指摘を手厚く」行きましょう! (刑法) 甲(21歳、男性、無職)は、高校の柔道部の先輩であり、高校卒業…

令和5年刑訴法問題

刑訴法の問題も提供いただきました。とても長いですね。ありがとうございます! (刑事訴訟法) 夜間、路上において強盗致傷事件が発生した。犯人は、犯行現場から原付バイクを運転して逃走したが、被害者Vは、同バイクが逃走開始直後に街灯の下を通った際、…

令和5年副検事試験憲法、民法、刑法問題

令和5年副検事試験の憲法、民法、刑法の問題を提供いただきました。長い問題を頑張って入力して下さりました。受験でお疲れのところ、感謝です。 (憲法) 問1 全て司法権を裁判所に帰属させる原則(憲法76条1項)について、司法権の意義を述べた上、同法…

お疲れ様でした

1 筆記試験、お疲れ様でした。人間、本気を出した後は、気分が高ぶるものです。 2 こういう時は、水(大人用)、麦茶(大人用)、ぶどうジュース(大人用)などを飲んで落ち着きましょう。 明日はいいです。何もしなくていいです。そういう時もあります。誰かが…

令和5年検察庁法問題

問題を提供頂きました。長いですね!そして、行数指定というニューミッション! 問1 検察官による捜査と裁判所の管轄の関係について、検察庁法4条ないし6条に触れつつ論ぜよ。なお、論じる分量は、解答用紙1ページ半(33行)以内に収めること。 問2 以下の事…

応援

1 ネット情報だと、令和5年度の副検事試験筆記は7月3日月曜日のようですね。 受験を明後日に控えた皆さんは、色んな思いを抱えておられると思います。 2 試験前の緊張感、不安感。そして、大きなイベントであるにも関わらず、あっという間に過ぎ去って…

試験に向けた気持ち

1 副検事試験は、確か毎年7月でしたよね。いただいたコメントを読んでいても、そろそろ副検事試験が近いんだな、と感じます。 色々と心配になったり、気になることがあるでしょう。「どんな問題が出るんだろう。知らない問題が出たらどうしよう?」とか。…

検察事務官の一斉考試と司法試験の択一試験

1 2023年5月号の研修誌に、全国一斉考試の特集が掲載されています。 他省庁の方のために簡単に説明すると、検察事務官は、一定の年次になるまでは、毎年1回、2月頃に実施される「全国一斉考試」というテストを受験しなければなりません。科目は「憲法、検…

人の率い方

1 今日は、あまり副検事試験とは関係ない話です。むしろ普段や任官後の仕事に関わる話でしょうか。 先日、こんな記事を読みました。ある食堂なのですが、従業員として、認知症の方を雇っています。そして、お客さんには、注文したものと別のものが出てきて…

ちょっと変わった副検事試験の勉強方法

1 研修誌にも副検事試験の合格体験記が載っていますが、皆さん勉強時間の確保も大変そうですが、「何を」「どうやって」勉強するのかについても、頭を悩ませておられるようです。 そんな中で、ある勉強法について、ちょっと書いてみます。 2 その勉強法と…

副検事が担当する事件

0 このブログを書くときに、「どんなことを書いたら、面白く読んでもらえるだろう。」と考えています。「こういうのが読みたい」というリクエストがあったら、是非コメント欄に記載して下さい。 1 今回は、副検事が担当する事件についてです。副検事は、通…

年度替わりの事件引継ぎ

1 新年度が始まりました。 どの役所でも、年度替わりの業務の引き継ぎは、厄介なものだと思います。 案件は、年度替わりとか、気にしてくれませんからね。 刑事事件も同じです。特に寒い冬が過ぎ、暖かくなると、みんな元気になります。事件の純粋な件数が…

検取事務官について

1 検察庁内部では、「検取」「PG」と短く呼ばれることが多いようですが、正式には「検察官事務取扱検察事務官」です。身分は検察事務官ですが、法務大臣から検察官の事務を取り扱うことを認められているので、こう呼ばれます。検察庁法36条が根拠です。 2…

副検事試験への心配ごと

1 副検事試験受験に関して、質問のコメントを複数いただきました。合わせてお答えしようと思います。 2 まず、受験勉強を始められて間もない方から、「1時間でどの程度の答案が書ければ合格するのか」という質問です。曖昧ですみませんと添えられています…

検察官の仕事の厳しさ

0 コメントを下さる方、ありがとうございます。ご質問には、概ね2週に1回という更新ペースの中で、順番にできる限りお答えしたいと思います。しばらくお待ちください。また、質問ではない感想のコメントもたまにいただきます。楽しみに読んでおります。 …

副検事と55歳の昇給停止

0 コメントや質問、ありがとうございます。他省庁の方から、楽しみに読んでいる旨と共に「研修」誌を自宅に郵送してもらっている、というコメントをいただきました。確かに研修誌の裏表紙には、第三種郵便認可(密封しない雑誌について安く郵送できる認可)と…

検察官の研修について

0 コメントや質問をくださる方、ありがとうございます。ブログへの反応を知る機会が少ない中、励みになります。更新頻度の関係でタイムラグが生じてしまいますが、いただいた質問はお答えできる限り記事にするつもりですので、それまでお待ちください。 1 …

他省庁からの副検事任官者の退職金等

0 デザインを変えました。過去記事が見やすくなると良いのですが。1 他省庁からの副検事任官希望の方から、質問をいただきました。 ① 出願にあたって、所属庁からの推薦が必要なのか、それはどの程度合否に影響するのか。 ② 他省庁から副検事に任官した場…

刑事訴訟法その5(令和4年答え合わせ)

1 解説を読むのを我慢して起案した答案構成の答え合わせです。合ってればいいんですけど、違ってるとこの作業、傷口に塩を擦り込むようで、辛いんですよね。今回はどうでしょう。 今回は小問が多いので、「設問の題意等」と「答案の傾向等」を行き来しなが…

検察官の不祥事

0 ちょっと投稿のペースがずれたところ、更新の様子見に来てくださった方が結構おられたようです。すみません。クリスマス、年末年始、お盆とか異動時期とかは、投稿ペースが乱れがちです。 今のところ、普段の投稿ペースとしては、「小ネタを2週間ごとの…

勉強の仕方を考える

1 実際に副検事試験の受験勉強をされている方は、勉強の仕方を色々と考えておられると思います。その「考える」ということ自体が、すごく良いことだと思うのです。 2 大学受験とか、公務員試験とかには、予備校や塾ってありますよね。司法試験にも塾があり…

刑法その5(令和4年答え合わせ)

1 研修誌22年10月号の刑法部分を参照しながら、行きましょう。 とはいえ、研修誌の記載は、とても大まかですね。「設問の題意等」は、各設問の論点を簡単に指摘した上で、「条文や基本的判例の理解があれば、自ずと適切な論述ができるはず」とまとめて…

検察庁の雰囲気

1 他官庁の方から、どんな環境で仕事をしているのか、検察庁の雰囲気を教えてほしい、という質問をいただきました。いつも通り、タイムラグは勘弁して下さい。 いくつか具体的な視点が質問にあったので、それに沿ったり脱線しながらいきます。 2 検察官と…

民法その7(令和4年答え合わせ)

1 令和4年民法の答え合わせです。研修誌10月号の「設問の題意等」を読んでいると、心が折れそうになります。第1問とか全然私は分かっていなかったですね。憲法と民法は、このまま勉強なしで続けるのは無理があるかもしれないと感じています。勉強をする…

副検事試験受験資格としての司法試験

1 コメントでいただいた質問に、お答えします。なお、コメントからタイムラグがあるかも知れませんが、そこはよろしくお願いします。 今回は、「司法試験合格者として副検事試験を受けている者はいるか」というご質問です。ちょっと説明がいりますよね。 他…

憲法その7(令和4年答え合わせ)

1 令和4年憲法の答え合わせです。判例を問う問題で、知識がない中、どうやって守り切るか(=誤魔化すか)が課題でした。 2 研修誌の「設問の題意等」はあっさりしてます。研修教材五訂版憲法に関係判例等が記載されていること、過去に集会の自由の出題があ…

特任検事について

0 御礼 たまにコメントをいただきます。ブログを始めて感じたことは、「読み手の反応がなかなか分からない」ということです。そんな中、好意的なコメントをいただくと、励みになります。ありがとうございます。なお、コメントについては、基本的に公開はせ…

刑事訴訟法その4(令和4年答案構成)

1 研修誌22年10月号に、令和4年副検事試験の問題と解説が出ました。解説を読んでない状態で、刑訴にトライしてみます。いつもどおり、「問題提起を詳しく」「麓から3合目まで登るイメージ」「知らない問題を解く気持ち」でいきましょう。 「P警察官は…

研修誌22年9月号より

1 研修誌には、新任検察官奮戦記というのが、このところ毎号掲載されています。 22年9月号では、海上保安庁出身の副検事が執筆されています。「他官庁からの副検事志望者に対し、少しでも参考になれば」と書かれています。研修誌を購読されている方はすで…

刑事訴訟法その3(令和3年答え合わせ)

1 答案構成を出してから大分時間が経ちましたが、令和3年刑事訴訟法の答え合わせです。と言っても、研修誌の「設問の題意等」は、あっさりしているというか、論点を端から指摘して終わり、みたいな感じです。 2 小問1は、もちろん現行犯逮捕の適法性の問…