副検事になるための法律講座

そんなブログ沢山ありそうですが…

人の率い方

1 今日は、あまり副検事試験とは関係ない話です。むしろ普段や任官後の仕事に関わる話でしょうか。

  先日、こんな記事を読みました。ある食堂なのですが、従業員として、認知症の方を雇っています。そして、お客さんには、注文したものと別のものが出てきても、それを受け容れてくれるようお願いしているそうです。従業員の方達は、自分ができる仕事を頑張ってやります。それぞれ、得意なこと、苦手なことが違い、力を合わせて何とか食堂を切り盛りしていくのだそうです。記事の趣旨は介護のあり方で、何もさせないとか閉じ込めるといった「止める」介護ではなく、相手に「寄り沿う」介護を意識している、ということでした。

2 これを読んで感じたのが、「普段の仕事も同じだよな。」ということです。検察官、検察事務官であろうと、それ以外の仕事であろうと、自分1人でできる仕事の量には限界があります。どうしても、他の人に何かを手伝ってもらったり、任せてやってもらう必要があります。その時に大事だと思うのが、「この人は何が苦手で、何ができて、何が得意なのか」を見極めることです。これは、相手が部下、後輩の場合に限りません。同僚や先輩、上司であっても同じことです。みんな人間ですから、出来ること、得意なこともあれば、できないこと、苦手なこともあります。よくないパターンは、相手ができないこと、苦手なことをさせようとして、「なんでできないんだ」と不満を溜め込むことです。これでは、人に仕事を手伝わせたり、任せるのが難しくなってしまいます。そうではなく、相手が出来ること、得意なことを見極め、その仕事を相手にお願いすれば、大体は合格点の結果を持ってきてくれるものです。そして、人それぞれ得手不得手が違うので、何人かまとまると、大抵の仕事を一通りこなすことはできるものです。上手く役割分担をさせる、というイメージでしょうか。

3 コツは、「ちょっと仕事のパフォーマンスが上がってないな」と感じてしまう人がいたら、「こいつは何ができるんだろう?」と、できる部分に意識を向けることだと思います。

  ただ、世の中、何事も例外はあります。それは育成途中の若手です。若手は、できないことをやらせないと、何も成長しなくなってしまいます。若手に限っては、できない苦手なことでも、敢えて経験させて成長を促す場面があります。これをじっと待つのが、若手育成の辛いところですね。