副検事になるための法律講座

そんなブログ沢山ありそうですが…

憲法その10(勉強の仕方)

1 かつて、憲法の勉強法的な記事を書いたことがありました。

 

fukukenjihouritukouza.hatenablog.com

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  これらの記事は、副検事試験の中身をよく知らないまま、旧司法試験の憲法を念頭に書いたものでした。ただ、その後3年分の副検事試験憲法の問題を解いてみて、「旧司法試験とは別物だな」と強く感じています。

  具体的には、「最高裁判例を超重要視している」ということです。判例を正面から問う問題もありましたし、そうでなくとも、最高裁判例があるところをピンポイントで問う問題もありました。

2 今回、これらの経験を踏まえて、改めて副検事試験の憲法の勉強の仕方を考えてみたいと思います。

  判例重視と割り切れば、それはそれで勉強の仕方はある程度見えてくると思うんです。要するに、勉強を進める上で、まずは当該項目の判例に関することを先に勉強すれば良いわけですから。憲法って、勉強することが結構無限定にあるんです。ただ、その中で判例に焦点を絞れる、というのは、ある意味分かりやすいと思います。勉強の対象が明確になる、というのでしょうか。

3 とはいえ、憲法判例も結構な数があります。これをさらに絞るために、もっとも有用と思われるアイテムが法総研出版の「研修教材 憲法」です。副検事試験の「出題の題意と答案の傾向等」を掲載している研修誌も、憲法については、よく「研修教材憲法にも判例の載っているところ」という言及があります。研修教材憲法をベースに、そこに出てくる判例を、最高裁判例データベースで読んでいけば、着々と勉強が進んでいくような気がします。

4 ここでの問題は、「研修教材憲法」が、検察事務官以外の方には、容易に手に入らなさそうなことです。どうやら、この教材は、出版する際に検察庁内で大々的に売り出すものの、その後は購入が難しいようなのです。それでも、検察事務官の場合は、検察庁の資料室に何冊もあるので、それを借りたりして内容を知ることができます。

  しかし、他庁の方は、どうやってこれを手に入れることができるのでしょうか。なお、メルカリなんかを見ると、研修教材を不当に高い値段をつけて売っている人がいるようです。どういう人がどうやって手に入れたのか知りませんが、こういうのに手を出してほしくはありません。一定の大学図書館には、研修教材を置いている大学もあるようですが、誰もが利用できるのかは、ちょっと不明です。国会図書館にはあるのでしょうが、ちょっと大仰ですよね。知り合いの検察庁職員がいるなら、ちょっとお願いして貸してもらうとかが、現実的なところでしょうか。正面から検察庁の総務課に連絡して、貸してもらえるものか否か、私には分かりません。もし、「こうやったら手に入りますよ」みたいな方法が見つかったら、是非コメント欄に書き込んでください。

5 他には、憲法判例百選なんかは、重要判例を絞り込んでいる、という点で、参考になるかもしれません。解説もついていますし。ただ、百選と言いながら、分冊になっているようで、「100じゃないじゃないか!」という気もしています。やはり何とか研修教材憲法を手に入れるのが近道かもしれません。