副検事になるための法律講座

そんなブログ沢山ありそうですが…

令和7年副検事試験民法問題

 
 こちらも最後に若干の感想を書きます。
 
 
 以下の問に答えよ。なお、各問は独立した問である。
問1 Aは、知人に多額の借金を負っていたところ、同人からの差し押さえを免れるため、自己が所有する甲土地につき、Bの承諾を得て、AからBへ売買契約を仮装し、B名義への所有権移転登記をした。その後Bは、自分に甲土地の登記名義があることを奇貨として、甲土地をCに売却したが、その際、CはAB間での甲土地の売買契約が仮装されたものであることを知らなかったものの、相応の調査をすればそれに気づくことができた。甲土地に関するBC間の動きを察したAは、Cが甲土地の登記を備えるよりも先に甲土地の登記をA名義に移転した。Cは、Aに対し、甲土地の所有権を対抗できるか。
問2 Aは、Xから乙土地を購入したが、税金対策のため、Bと相談して、形式上はBがXから直接乙土地を買ったことにしてX名義からB名義への所有権移転登記をした。その後、Bは、自分に乙土地の登記名義があることを奇貨として、それまでの事情を知らず、かつ、知らないことに落ち度のないCと乙土地の売買契約を締結してC名義への所有権移転登記をした。Cは、Aに対し、乙土地の所有権を対抗できるか。
問3 Aは、Bに対し、Aが所有する丙土地の登記識別情報を教えるとともに、実印等を預けて長期間放置していたところ、Bは、丙土地につきAに無断でB名義への所有権移転登記をし、その後、丙土地はBの所有であると偽って、その事情を知らないC(ただし、相応の調査をすればそれに気づくことができた)との間で丙土地の売買契約を締結するとともにC名義への所有権移転登記をした。Cは、Aに対し、丙土地の所有権を対抗できるか。
 
 
 民法も、問題文が長く、かつ事例が詳細ですね。問1は典型的な通謀虚偽表示の問題です。問2は、一見すると、Bには権利が何もなく、XとBの通謀虚偽表示にしようとしても、XはすでにAに所有権を譲渡してしまっています。ただ、X→A→Bと登記名義が変わっていれば、通謀虚偽表示によりCは保護されるのに、中間省略登記みたいな形になったからといって、Cが保護されなくていいのか?とか、そんな問題に見えました。問3は、あまり問1、2とのつながりが見えませんでした。AはBに代理権は付与していないけど、それとほぼ同視できるくらいの力を与えています。この場合に、それでも単なる無権代理でよいのか、表見代理等に準じてCを保護してやるべきなのか、と言ったところ辺りが問題なのでしょうか。しかし問題文の情報量多いな。