副検事になるための法律講座

そんなブログ沢山ありそうですが…

新任副検事と立会事務官(コメントへの回答)

0 外国籍の方で、日本の検察のことを研究しているという方からコメントをいただきました。

  このブログも参考にしてくださっているとか。ありがたいことですが、こんな無責任なブログを参考にしていて、大丈夫なのだろうか、と心配にもなります。

1 ところで、今回は、検察事務官出身の新任副検事の場合、立会事務官はどういう人がつけられるのか、全国的な傾向を教えて欲しい、というコメントがありました。

  えーとですね。そんな全国的な傾向を偉そうにお教えできるような立場ではないもので。あまり当てにされては困るのですが。ただ、まあ、自分の考えられる範囲でお答えしたいと思います。

  尚、コメント主の方は、以下の過去記事を見て、検察事務官出身の場合を知りたい、ということのようです。

 

fukukenjihouritukouza.hatenablog.com

2 それでは、責任は持てませんが、検察事務官出身の副検事と立会事務官の配置について、ちょっと考えてみましょう。

  まず、検察事務官の人事配置については、幹部事務官以外は、事務局長がほぼ全てを決めます。なので、個別の組み合わせまでは未定な状態で、「この人たちは今年度は立会事務官」というグループができます。

  そこから、今度は、各検察官と立会事務官の組み合わせが決まっていくのです。これを誰が決めるのか、というと、まあ普通は当該捜査課の偉い人たちが決めているんでしょうね。それが、中小地検だと次席検事のこともあるでしょうし、首席捜査官とか、統括事務官かも知れません。その辺は、各地検の実情によってまちまちだと思われます。

  なので、検察官と立会事務官の組み合わせ、というのは、実際は、限定された人たちが、自分の考えで決めているのです。なので、「こうあるべき」みたいな指針があるわけではありません。言っちゃあ何ですが、結構適当に決めているところもあると思います。

3 まあ、とはいえ、検察官と立会事務官の組み合わせは、全体のパフォーマンスに大きく影響しますから、なんとか上手く行くように考えられてはいます。例えば、メチャクチャ頑張って働いてもらう必要がある検事には、やはり相応に優秀で経験豊富な立会事務官をつけないと、パフォーマンスが上がりません。

  そんな中で、検察事務官出身の新任副検事に、どんな立会事務官がつけられやすいかというと、やはり「初めて立会事務官をやります」という人がつけられやすいと思います。これは、いくつか理由があります。まず、なんと言っても、検察事務官出身の副検事は、立会事務官の経験をそれなりに持っている人が多いです。なので、「初めて立会事務官をやる検察事務官の指導ができる」という属性があるのです。副検事としては新任ながら、早くも立会事務官の育成まで仕事に入ってきてしまうのです。また、新任副検事の間は、配点される事件も、そこまでハードなものは来ません。多分。例外も多いと思いますが。なので、「立会事務官が多少不慣れでも大丈夫だろう。」という舐めた考えを持たれやすい、ということもあります。

  なお、新任副検事は、地元ではなく、他の高検に出るのが原則のようです。なので、行く先では、その人がどのくらいの能力でどんな人柄なのか、ほぼ全然分からない状態なのです。そんな状態で立会事務官を決める訳ですから、個別の事情を勘案する、ということがほぼできないのです。そうなると、やっぱり、一番つけられやすいのは、「立会事務官デビュー」の事務官かな、と思うのです。

4 もう退官された副検事ですが、超絶優秀だったのですが、任官するまで捜査経験がほとんどなかった、という人がいました。その人曰く、「立会事務官の指導をしてほしい、と言われても、自分がやったことないんだから、指導なんかできるわけないんですよね。」だそうです。いやー。まあ、それで超絶優秀な副検事な訳ですから、多分人として優秀だったんだろうな、と思います。

5 検察事務官出身の副検事は、どうしても立会事務官の育成、という業務がついてまわります。しかも、「ようやく一人前に育てたら、他の検察官に取られちゃって、自分はまたゼロから育成」という無限ループにハマる危険もあります。まあ、人材育成は、大事な仕事ですから。頑張りましょう。